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2011年1月 1日 (土)

5-5 後見人の医療同意

 本日、被後見人の輸血と気管切開の手術に対する同意の是非をめぐって、電話で医師と話した。私はこのような場合、いつも次のように医師と話して来た。
 今回は輸血・気管切開の手術に同意することにしたが、病状、医師の意見によってはいつも同意するとは限らないこともご承知願いたい。

医師: 「血液検査の結果、輸血をしなければなりません。これ以上の治療には、器具を取り付けて酸素を送るため気管切開の手術もしなければなりません。このような輸血・手術を望まれますか。望まれる場合には、同意書に署名をしていただくことになります。」

: 「輸血、気管切開の手術をすれば回復の可能性が増すのであれば、するべきと思います。しかし、後見人は病状や治療方針をお聞きすることはできますが、輸血や手術などの医療同意が法的にできません。所属している専門職団体の医療同意に対する見解は、医療スタッフの判断に任せるということになっていますが、いかがでしょう」

医師: 「医療スタッフのみの判断では、輸血・手術はできません。このままの状態を続けざるを得ません。」

: 「このままの状態を続けることは、同意があれば受けられる治療を同意がないために受けることができない、つまり、回復の可能性が低い治療を選択したことになります。それは、私(専門職)として放置できません。このような場合、私としては後見人としてでなく私個人の立場で同意をさせていただいています。親族などに同意を求めることはもとより無理であり、今、本人と一番近い関係にあるのは私ですから、私が同意をいたします。それでよろしいでしょうか。」

医師: 「あなた個人での同意でもかまいません。」

私: 「ただ、私個人としての立場といえども、社会福祉士専門職としての立場ははずれません。そこで、何を大切にして同意をしたらよいか迷います。家族や親族であれば、気管切開までして、酸素吸入装置を取り付け、いわゆる延命措置でもあることを図るより、このまま自然に死なせてあげたいと思うことが多いのではないでしょうか。しかし、専門職としてそれでよいのかどうか迷います。やはり、本人が苦しもうと回復(延命)の可能性が高い方を選択すべきと思うのです。それは、その人のかけがえのない生命を大切にするという価値観によります。よって、輸血、気管切開の手術をすることに、個人として同意します。

医師: 「結構です。酸素吸入装置を取り付けたらはずせないことになります。」

私: 「はずしたら、殺人ということですか。」

医師: 「裁判の判例でもそのようなことでした。」

私: 「ところで、貴院では酸素吸入などの医学的管理は十分にできますか。」

医師: 「何人か行っていますのでできます。」

私: 「それでは、明日の午後にお伺いして同意書に署名します。ありがとうございました。」

  

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コメント

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

医療同意については、私にとっては、まず両親のことで経験するであろうと感じました。
その時何ができるか、正直即答できませんが、例え親子であっても、両親の代弁をどこまでできるかはわかりません。良かれと思って行ったことでも実は・・・かもしれません。

他人に代わって同意するので、最終的には同意した自身にとって折り合いが付けられなければ苦しいだろうと
思います。それが利用者の最大の利益であればいいのですが。

さて私ごとですが、東京支部の理事に立候補しました。
会や地区会がともに活性化することを望んでいます。
そのためには、今まで出会った人からのアドバイスや助言が私にとって貴重です。
どうか、宜しくお願い致します。

投稿: 森田 智仁 | 2011年1月 3日 (月) 01時36分

 森田さんへ

 このような医療同意を要する時点では、どこまで治療(延命)するかの本人の意思表明と確認,自己決定,手を縛りつけられるなどの拘束(虐待)、各病院スタッフの倫理、わたし(社会福祉士)の倫理・価値観などの問題が、動けない本人の想像を超える苦しみとともに存在していることに慄くばかりというのが、正直なところです。
 
 18年前の頃、東京社会福祉士会設立の準備委員と設立後の理事を5年余り務めさせていただきました。当時、設立準備に駆けつけたのは、20代~60代までおりましたが、中心は30代・40代でして、みなそれはそれは夢中になって活動しました。
 若ければよいということではありませんが、若い方々がみずから夢を描き実現していくという、将来を見据えた会作りをみずからの手でできるような会にしていただきたいと思います。

投稿: 久保田 | 2011年1月 4日 (火) 23時53分

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