13-61 記憶
雪が降り雨も降ったので川底を浅く水がさらさらと音を立てて流れ、久々に2匹のカルガモたちはすいすいすいと泳いでいたのでしばらく眺めて又歩きをすすめた。確かそれは今朝のことだったと記憶が現われ出したのをいいことにこのように書いた。が、何か書き足りないので川に水がないときにカルガモたちはどこで泳いでいるのだろうと、いつも心配してることをいつも伝えているのだが今だ返事がない、ことを書き足しておくことで心がバランスを得て次へ行くのだ。
晴れると予報したのにさして晴れることもなく、見上げた空は雨模様で小さな水滴がぽつーりぽつーりと落ちてきて衣服にしみを付けたので、あわてて部屋に戻って折りたたみ傘をポケットに差し込んで、再び玄関を出て川沿いに向かった。再びカルガモたちに出合うが朝のカルガモとは違うようで朝のカルガモたちはどこへ行ったのか、かなり余計な事を考え出したので、先へと足をすすめた。確かそれは今夕のことだったと、まだ記憶は少し鮮明に戻ってきたので、それをいいことにまたこのように書いている。
記憶にはしばしば自信がなくなるが、過去にとらわれすぎないで先のことを考えるのに好都合と思ってすすむと、記憶が鮮明な時よりも幸せになれたように思うが、それは実感が伴わなく、やはり幸せになりたいと言い続けている。それは、やってこないので記憶に残したいが当てにならないので時折ここにこうして書いておくか、人に聞いてみるのもよいかもしれないと思ったところで書くのはやめて寝よう。そうだ、明朝も2匹のカルガモたちに会いに行けることを記憶しておこう。
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