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2016年12月 9日 (金)

1-4 書きたいことのテーマ

      書きたいことのテーマ

「最も古い記憶は何だろう」と、私は記憶の底を辿る。それは、60年余りも辿っても同じ風景であった。60年かけてこの記憶はすっかり定着したのかもしれない。あるいは、事実でないかもしれないが。 


「縁側でひーあばあさんが糸車を操っている風景」だ。ひーおばあさんは私が3歳の時に亡くなったと聞いている。私は詩や小説を書くにはこの風景から始めねばならないだろう、と思うのである。この風景に書きたいことのすべてが凝縮されているように思うのだ。
 


 
 このように記憶を辿ると、次なる古い記憶は何だろうと気になる。乳幼児期のいくつかの記憶が浮かんで来る。それはおじいさんとの記憶であり、同居していたおばさん達とおじさんとのことである。しかし、そこには、両親との記憶は何一つ浮かんでこない。なぜなのか、私は今更ながらこのことに慄然とし、涙をにじませる。
 

 
 
3歳まで私を母親代わりのように可愛がり、結婚していったおばさんのこと。
 
5歳児から幼稚園に通い始めた頃のおじいさんとのこと。
 小学校2年まで私を可愛がり、結婚していったおばさんとのこと。
 
そして、精神障害を患っていたおじさんとのこと。
 


 
私はこれら乳幼児期の記憶に両親が出てこないことを意識しだしたのは、詩や小説を読み始めた19歳の時であった。それまで、なぜ自分は時々寂しく、悲しくなり、頭痛を伴って涙を流すのか、わからなかった。

 

 でも本を読み始めてわかった。それは「両親への愛着が薄い」ということが原因だと、探り当てた。そう、この頃に詩人になろう、小説家になろうという夢が芽生えもしたのだ。 


 
「両親への愛着が薄いことでの寂しさ、悲しさ」が書きたいことのテーマになるのかもしれない。

2009.2.9 

 

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