トップページ | 2-1 積み木の希望 »

2016年12月 6日 (火)

1-1 四十路の女

「聞いてよ」

「聞いてるよ」あのことだとすぐに分かる。

「またか」
「またよ」


 朝が過ぎた頃、たいした付き合いでもない
四十路初めの女からの電話。長々と聞く。

 彼女は女二人でアパートに暮らす派遣職員。仕事は夕方から深夜まで。寝るのも起きるのも遅い生活。

「ガタ、コト、ジャー」眠れない。

 隣室の母子家庭の20歳前の息子が、深夜入浴時に立てる物音がうるさい

「ガー」うるさい。まだ、目覚めない早朝から、母は毎朝掃除機をかける。

 なんでこんな四十路女を苦しめるのか。二人とも非常識。

 息子は引きこもり状態。母親は昼間働いている。

 不動産屋から注意してもらったが効き目がない。今日は役所の保健師に訴えた。もう半年以上続く。怖くなってきた。

「気を付けろよ。こじれると危ないぞ。明日会って詳しく聞くよ」

「え、会えるの。わかった。ありがとう」

トップページ | 2-1 積み木の希望 »

1 エッセイ他」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トップページ | 2-1 積み木の希望 »