2 詩

2016年12月 6日 (火)

2-6 玄関扉のこだま

            玄関扉のこだま

  その朝 「行ってきます」 玄関扉のこだまは帰らない
  ・・・・・・・・・・・(聞こえない) 
  今夜はいずこに帰れるか 街角で空虚に行き戻る   

  その日の深夜 「ただいま」 玄関扉のこだまは帰らない
  ・・・・・・・・・・・(聞こえない)
  君を灯すスイッチが今夜も見えない

  がたん ごとん ごそごそ がたがた
  ・・・・・・・・・・・(聞こえない) 
  今夜も君の耳元へこだまする音もない

  その翌朝 「おはよう、昨夜遅くなって・・・・」
  ・・・・・・・・・・・(聞こえない)
  「行ってきます」玄関扉のこだまは帰らない 

  今夜も街角で

 2010.1.14 

 

2-5 詩人になってるよ

 

      詩人になってるよ

 30歳になったら詩人になってるよ と
 20歳の時にそうおぼろげに信じた
 時は一瞬に過ぎた
 今 私は疑うべくもない60
 20歳も30歳もあまりに遥かな過去の世界になった
 
 それでも懲りずにおぼろげに
 今 私は 70歳になったら詩人になってるよ と
 ハ ハ ハー だ お見込みのとおり
 30歳 40歳 50歳の時も
 いつも10年先 詩人になってるよ と

 私は一生詩人になれない
 詩人になろうと思ってる人にはなれたが
 20歳から60歳まで詩なんかどうでもよかった
 詩を書かなくとも何とかこして生きてきたではないか
 何故なんだ 10年先は詩人になってるよ とは

 枯れゆく生 いとおしい自然と自分
 一瞬に過ぎた時とはいえ
 なお 詩人になってるよ と
 今度こそ ここに新たな生を
 自然と自分が織りなす光と影を見つめよう  

                          2010.1.7

2-4 敵は過去

        敵は過去

  

今、過去の自分が最大の敵になる

敵に焦点を当てよ

過去は時と共に偉大になる

過去は時と共に懐かしいものになる

過去は時と共に前進を止める

 

今、過去の自分が最大の敵になる

敵を撃退せよ

 

今、過去の自分が最大の敵になる

敵に別れを告げよ

 

過去の自分が、自分と分かちあうまで 

 

その時、過去の自分は、最大の味方になる

その時、過去の自分は、豊かな今をたらす

                2013.1.20 

2-3 君がいると

      

      君がいると

君がいても

君と歩きたくないという思いが募る

でも こうして君と歩いている なぜか

足を引きずり 引きずり 歩いている

涙がとめどなく流れる夜も

朝に「おはよう」を言うことがなくとも

雨降る日の路地裏をでかけるように

僕は君の手をとって歩きだす なぜか

君の声にこたえることができなくとも

毎日が「おやすみ」で終わることがなくとも

でも 僕はこうして君と歩いている なぜか

君の声を聞き 君のほほえみを見たいがために

君がいると 一緒に歩く いつまでも

                   2013.1.11

2-2 大きくため息ついて

大きくため息ついて


あーあ そうそう
遠くのその先を見つめ
ため息ついて あーあ
も一度 遠くの先を見つめ
ため息ついて あーあ
あそこまで行けるはずないじゃん
あーあ

 

も一度右の七行を繰り返して

 

最後に 大きく息を吸って

あーあ そうそう

遠くのその先を見つめ

大きく ため息ついてー

 

よーし 行ってみようか

 

     2013.1.9

2-1 積み木の希望

 

積み木の希望

高い 高い まだまだ倒れないよ

倒れたら また積み上げよう

違う形で積み上げてみよう

やめることなく また積み上げよう

なんどでも 積み上げてみよう

積み上げて 積み上げて 天まで届けー

そしたら希望が降りてくる

 

小さな娘よ 積み上げて 積み上げて

高く 高く 伸びろ―

倒れても 積み木を積み上げるように

高く 高く 伸びろー

倒れても 倒れても 伸びろー

積み上げて 積み上げて 伸びろ―

そしたら希望も降りてくる

 

積み木よ 伸びろー

娘よ 伸びろー

倒れても 倒れても 積み上がろう

積み木よ 娘よ

積み上げて 積み上げて

高く 高く 天まで伸びろ―

そしたら希望は降りてくる

 

       2013.1.8

 

 

 

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